
「Midjourneyで同じ人物を何枚も作りたいのに、毎回顔や髪型が変わってしまう」と悩む方は少なくありません。
特に漫画、SNS連載、商品キャラクター制作では、キャラクターの一貫性を保てるかどうかが作業効率を大きく左右します。
この課題に対して、現在もっとも実務的な手段として知られているのがMidjourneyの--crefです。
さらに--cwを組み合わせれば、顔だけ寄せたいのか、服装や髪型まで強く残したいのかを調整しやすくなります。
Zero出版でもAI画像を継続的に検証していますが、キャラ固定は「魔法のように完全一致させる機能」ではありません。
ただし、仕様を理解して使えば、別ポーズや別シーンでも同じ人物感をかなり安定して出しやすくなります。
- ✅ Midjourneyでキャラクターを固定するcrefの基本的な使い方
- ✅ --cwで再現の強さを調整する実務的な考え方
- ✅ 同じキャラにならないときの改善ポイントと安全な運用のコツ
同じキャラを出したいならcrefが中心です

Midjourneyでキャラクターを固定したいなら、まず使うべきなのは--crefです。
--crefはCharacter Referenceの略で、参照画像に含まれる人物の特徴を新しい生成結果へ反映させるための機能です。
複数の解説で共通しているのは、顔、髪型、体型、服装などの一貫性を保ちやすくする用途に向いているという点です。
基本構文はシンプルで、/imagineのプロンプト末尾に参照画像のURLを付けて指定します。
一方で、完全に同一のキャラクターを毎回100パーセント再現する機能だと期待するのは危険です。
実際には「特徴を近づける」ための仕組みとして理解し、必要に応じて再生成や微調整を行う運用が現実的です。
再現しやすくなる理由を仕様から整理します

crefは参照画像の人物特徴を引き継ぐためです
Midjourneyの通常生成では、同じ文章を書いても毎回ゆらぎが生まれます。
これは生成AIの性質上、同じ意図でも細部の解釈が少しずつ変わるためです。
そこで--crefを使うと、文章だけでは曖昧になりやすい「この人物らしさ」を画像から補強できます。
特に、前髪の形、目の印象、輪郭、髪色の組み合わせなど、言葉だけで固定しにくい要素に効果が出やすいと考えられます。
cwは参照の強さを調整する役割があります
--cwはCharacter Weightとして紹介されることが多く、一般に0から100の範囲で調整されます。
複数の実務解説では、100が強い参照、0が弱い参照として扱われています。
たとえば、同じ衣装や髪型も含めて強く寄せたい場合は--cw 100が基本になります。
反対に、顔の雰囲気だけ残しつつ衣装や演出を変えたい場合は、--cw 0から30程度を試す運用が有効とされています。
「どこまで固定したいか」を先に決めてからcwを選ぶと、無駄な再生成が減りやすいです。
v6以降で広く使われ、V7系では統合的に扱われることがあります
複数の解説では、--crefはMidjourney v6以降で利用できる機能として説明されています。
また2026年時点の一部解説では、V7ではOmni Referenceに内部統合されつつも、呼び出し自体は--crefのまま使えるとされています。
ただしこの点は記事ごとに表現差があるため、最終的には最新の公式案内を確認するのが安全です。
まず押さえたい使い方の基本手順
手順1 参照用の元画像を1枚決めます
最初に行うべきことは、固定したいキャラクターの基準画像を用意することです。
この1枚の質が低いと、その後の出力も不安定になりやすいです。
Zero出版での検証では、正面寄りで顔がはっきり見え、髪型と服装の情報が十分入っている画像のほうが安定しやすい傾向がありました。
逆に、極端な横顔、強い逆光、顔が小さい構図は参照精度が落ちる可能性があります。
手順2 画像URLを取得します
--crefでは参照画像のURL指定が必要です。
Discord上の画像やアップロード済み画像からURLを取得し、そのリンクをプロンプト末尾に入れます。
ここでURLが正しく取得できていないと、そもそも参照が効かないことがあります。
画像の見た目だけ確認して安心し、URLの貼り間違いに気づかないケースは珍しくありません。
手順3 imagineの末尾にcrefを追加します
基本形は次の考え方です。
/imagine prompt: キャラ特徴とシーン説明 --cref 画像URL
さらに参照の強さを調整するなら、末尾に--cwの数値を加えます。
/imagine prompt: キャラ特徴とシーン説明 --cref 画像URL --cw 100
プロンプトでは、先にキャラクターの特徴を書き、その後にポーズ、背景、構図を書く構成が実例としてよく紹介されています。
「同じ女性キャラを作っているつもりなのに、4枚ごとに別人になります。--crefを入れても安定しません。」
このケースでは、参照画像そのものが不安定なことが多いです。
まずは正面に近い1枚を基準画像に固定し、毎回別の画像をcrefに使い回さないことが重要です。
次に、プロンプト内の人物設定を毎回大きく変えないでください。
年齢感、髪色、前髪、目の色などの核となる特徴を共通化し、そのうえで背景やポーズだけを変えると安定しやすくなります。
実務で役立つ活用パターンを見ていきます
漫画や連載イラストで人物をそろえる場合
もっとも相性がよい用途のひとつが、連続したビジュアル制作です。
同じ主人公を朝のシーン、学校のシーン、夜のシーンで描き分けたい場合、--crefを使うことで人物の軸を保ちやすくなります。
このときは--cw 100から始め、表情差分やポーズ差分を後から詰める流れが安定しやすいです。
向いている運用
- 1人の主人公を複数話で使い回す
- SNS投稿で毎回同じ看板キャラを登場させる
- 電子書籍の挿絵で登場人物の印象を統一する
衣装だけ変えて同じ人物感を残したい場合
「顔は同じで、服装だけ季節ごとに変えたい」というニーズも多いです。
この場合は、--cwを少し下げる方法が有効です。
たとえば春服、夏服、仕事着、私服のように変化を付けたいとき、0から50の範囲を比較すると差が見えやすいと思われます。
顔の一貫性と衣装の自由度を両立したいなら、cwを固定値で試しながら比較保存する運用が安心です。
商品キャラクターやブランド運用に使う場合
企業や個人ブランドのマスコットを継続発信したい場合にも有効です。
毎回ゼロから作るより、基準画像を資産として管理したほうが制作が速くなります。
ただし商用利用では、キャラクターの独自性や権利面の確認がより重要です。
既存作品に酷似した見た目を参照にして量産するのはリスクがあります。
Zero出版では、AI画像を電子書籍や表紙に使う際、生成後に文字入れ、構図調整、独自デザイン化まで行い、単なる生成画像の流用に見えない状態まで仕上げることを推奨しています。
固定できないときに見直すべきポイント
参照画像を毎回変えていないか確認します
再現性が低い最大要因のひとつは、基準画像がぶれていることです。
1回目の生成結果を次のcrefに使い、さらにその次も別画像を使う方法では、少しずつ人物像が変質しやすくなります。
最初に決めたマスター画像を固定し続けるほうが安定します。
人物設定の文章が毎回変わりすぎていないか見ます
同じキャラを出したいのに、プロンプト側で「short hair」と書いた回と「long wavy hair」と書いた回が混在していれば、AIは矛盾した指示を受けます。
キャラの核となる設定はテンプレート化し、シーン部分だけ差し替えるのが有効です。
完全一致を求めすぎていないか整理します
複数の解説でも、--crefは完全固定ではなく再現度を高める機能として扱われています。
そのため、少しのゆらぎは前提として受け止め、採用基準を決めておくことが重要です。
たとえば「目元と髪型が一致していれば採用」「衣装は多少変わっても許容」といった基準です。
安定運用のためのおすすめ設定
最初の検証は3パターンで十分です
最初から大量生成するより、少数比較のほうが効率的です。
- --cw 100で強く固定する
- --cw 50でバランスを見る
- --cw 0で顔の雰囲気だけ残るか確認する
この3つを同じプロンプトで比較すると、自分の用途に合う強さが見えやすくなります。
プロンプトの順番を固定します
Zero出版の検証では、人物の特徴を前半に、シーンや演出を後半に置くほうが整理しやすい傾向がありました。
たとえば「年齢感、髪色、前髪、目の色、服装」の順に人物設定を書き、その後で「走っている、教室、夕方、 cinematic」などを足します。
このように順番を固定すると、どこを変えた結果なのかを追跡しやすくなります。
最後に整理しておきたい要点
Midjourneyでキャラクターを固定したい場合、中心になるのは--crefです。
参照画像のURLを指定することで、同じ人物らしさを別シーンへ引き継ぎやすくなります。
さらに--cwを使えば、顔だけ薄く残すのか、服装や髪型まで強く固定するのかを調整できます。
ただし、これは完全一致の保証ではありません。
基準画像を固定し、人物設定をテンプレート化し、cwの強さを比較しながら運用することが再現性向上の近道です。
V6以降で広く活用され、2026年時点ではV7系で統合的に扱われるという説明も見られますが、最新仕様は公式情報の確認が望ましいです。
「毎回別人になる」と感じていた方ほど、まずは1枚の基準画像と1本のテンプレートプロンプトから始めてみてください。
小さく検証してから量産に入るだけで、キャラの一貫性は大きく改善しやすくなります。
焦って大量生成するより、基準を整えてから進めるほうが結果的に速く、安定した制作につながるはずです。